u1row's blog

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『論理的美術鑑賞/堀越啓』読了

これから世の中をVUCAの世界と規定して、美術鑑賞がそのVUCAワールドを生きていくのにどれだけ役に立つかを説く。
VUCAは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)をまとめたもので、一面的、一義的なものの見方や捉え方では生き残っていけませんよということらしい。
「論理的な」美術鑑賞というのは、3P、3K、A-PESTという著者のオリジナルのフレームワークを適用することで美術作品を立体的に見られるようになりますよと、入門者向けの美術鑑賞法をオススメするもので、方法論の提示だから「論理的」と呼んでいるらしい。
まさに美術素人の自分のような人間に向けられたコンセプトで、3P、3K、A-PESTとも「なるほど、たしかに」と頷きながら読み進める。本書全体を通じて語られている感性の捉え方や、美術鑑賞の意義についてもその通りだなあと思いながら読み終えた。が、なんかモヤッと引っかかるところがある。どこからともなく「そりゃそうだけど、なんか割り切りすぎてない?」という声がする。天邪鬼気質のせいで「完全に納得するのが癪だ」と思っているだけかもしれないが。