u1row's blog

作曲、演奏、読書、アプリ制作・・・、生きた証を日々更新

『歴史とは靴である/磯田道史』読了

「歴史的にものを考えると、前よりも安全に世のなかが歩けます。歴史はむしろ実用品であって、靴に近いのではないか」という著者。この例えはよくわかるけれど、「前よりも安全に」というのはどうなんだろう?

・裸足だとケガをするが、靴を履いていれば無傷で済む。

・歴史的にものを考えないとケガをするが、歴史的にものを考えればケガをしないで済む。

と言っているのだろうが、本当かな?

これだと「歴史的にものを考える」ということに、「正しさ」「慎ましさ」「賢さ」といった考える主体の属性が前提として読み込まれてしまっているような気がする。

・考える主体が、正しい判断ができ、慎ましさを持ち、賢明であれば、歴史的にものを考えることで安全に世の中を歩けます。

それとも、歴史的にものを考えると必然的に「正しさ」「慎ましさ」「賢さ」が身につくはずだというメッセージが含まれているのかな、、、、などと、主題については考えさせられたが、全体を通じて筆者のキャラクターと歴史愛が伝わってくるとっても楽しい本だった。