u1row's blog

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『明治生まれの日本語/飛田良文』読了

明治になってから生まれた言葉を20語ほど取り上げて解説したもの。全体を通じて、外来語や外来の概念を当時の人たちがどのように受容したのかが垣間見えるのがおもしろかった。

度々出てくる「イエスシ読本」の役割は相当大きかったようだ。「イエスシ読本」とは、明治36年発行の第一期国定教科書「尋常小学読本」の俗称。

たとえば、鉄道の駅を「停車場」と言っていたのが「駅」と呼ぶようになったのも、花咲か爺さんの飼い犬は無名か「福」という名だったのが「ぽち」という名で定着するようになったのも、「イエスシ読本」の影響が大きかったのだという。

「イエスシ」の呼称の由来は、「イス(椅子)、エダ(枝)、スズメ(雀)、イシ(石)」の挿絵に「イ、エ、ス、シ」とカタカナ文字がふられているのに由来するらしい。

本書では実際にそのページが載せられているのだが、それを見ていて、「イシ」が気になってしょうがなかった。石の挿絵が独特でパッと石には見えないし、これだけ頭の文字じゃない。「シカ(鹿)」とか「シロ(城)」とか「シ」で始まってわかりやすいイラストをつけられそうなものはあるだろうに。

教科書のセンスって独特だなと思うが、最初からそうだったってことか。