u1row's blog

作曲、演奏、読書、アプリ制作・・・、生きた証を日々更新

『さよなら神様 / 麻耶雄嵩』読了

先日読んだ「神様ゲーム」の続編。
神様ゲーム」と違って、読後のモヤモヤはなくて、むしろスッキリ。
考えてみたら、小学校でこれだけ殺人事件があったという話で、読後「スッキリ」というのも変な話だ。

でも、このシリーズ(あるいはこの著者?)、どんなにエグいストーリーもグロい描写も、それ自体に現実味がなく、感情はほとんどフラットなまま読み進められる。
箱庭的、あるいは盆栽感覚というのか、残念ながら箱庭も盆栽も経験がないのであくまでイメージだが、リアルでないことを前提としたリアリティの追求みたいなところがあるように思った。

ところで、箱庭や盆栽の趣味には俯瞰の世界、いわば「神の創造」を追体験しているような感覚があるのでは、と想像するのだが、
これはちょうどこの作品に描かれる神様=鈴木少年の視点と同じで、さらにその外側には、神様=鈴木少年の振る舞いすら意のままにする著者がいる。
デウスエクスマキナが重層構造になっているところに著者のモチベーションがあったんじゃないかなと思った。