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u1row's blog

作曲、演奏、読書、アプリ制作・・・、生きた証を日々更新

『第四次産業革命 / クラウス・シュワブ』読了

 

変化の中にいてその変化を認識するのは意外と難しいのかもしれない。
新幹線に乗っていて自分が高速で移動していることを知るには、外の景色とわずかな揺れや振動によるしかないだろう。
ほとんどがトンネルの中と言われているリニアモーターカーでは高速移動の実感は得られるのかな?

この本の著者は、今まさにわれわれは第四次産業革命の真っ只中にいるのだと言う。
その理由、また何をもって「第四次」産業革命というのかといった話は冒頭に少しだけある。
が、それが事実かどうか、なぜそれを「第四次」産業革命と名付けるのか、といったことに筆者の関心はなく、
この変化が起こっていることは疑いようのない事実であることを前提に、われわれはどうなるのか、どうするのかという点に力点を置いて話を展開する。

ティッピングポイント(特定の技術的変革が社会の主流を転換させる瞬間)として、具体的にこれから起こる出来事を列挙されていて、
その一つ一つを想像しながら読むのもおもしろかったが、この革命がもたらす「社会」と「個人」への影響の項目を読みながら自分なりにいろいろ考えを巡らすのが一番楽しかった。
遺伝子工学による生物体に対する「編集」技術は、やがて人間性への「編集」へと繋がっていく。
一方、AIは、その知性はより人間的に、超人間的に進化していく。
「編集された人類」と「人工知能」との間で支配・被支配の関係が生まれるのか、その場合どちらが支配する側なのか、あるいはそれとは別の関係が築かれるのか。
そんな話は書かれていなかったが、「編集」という文中のワードから想像(妄想)が膨らんだ。

個人的に惹かれたワードは
「編集」「存在論的不平等」「自分中心型社会」「プラットフォーム効果」「分散」「注意散漫の時代」
単語を眺めるだけでも、妄想力が掻き立てられる。