u1row's blog

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『日清戦争/大谷正』読了

コンパクトながら、日清戦争の全体がつかめる内容で、勉強になった。一般に日清戦争と呼ばれるこの戦争は、時系列で整理すると、朝鮮との戦争、清との戦争、台湾との戦争と三つの異なる戦争の複合戦争だったのだという。
そして、そのそれぞれにおいて、軽重様々な誇張や隠蔽や捏造が行われた。その一つが、旅順での虐殺と、その後の国際社会への苦し紛れの弁明。いつでも、どこにでも起こりうることで、何度も繰り返されうる(繰り返されてきた)過ちじゃないかと思う。平和国家を自認するならば、こういった過去から学ぶべきことは多いと思うのだが。
第5章のジャーナリズムの関わりを取り上げた章が特に興味深かった。あとがきによると、そもそも筆者は本書執筆当初、日清戦争のメディア史を書きたいと思っていたそうだ。
強い関心を持って書いたものは、読者にもそれが伝わるものなのかもしれない。