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u1row's blog

作曲、演奏、読書、アプリ制作・・・、生きた証を日々更新

『保守主義とは何か / 宇野重規』読了

 とても丁寧にわかりやすくまとめられていて、しかも政治的にも思想的にも偏りのない姿勢が貫かれている。きっとこれ以上に優しくて、易しい解説はないだろう。

・・・それなのに結局、保守主義が何なのかよくわからんかった。
敗因は、本書に出てくる人物(エドマンド・バークT・S・エリオットハイエク、オークショット、フリードマンノージック丸山眞男福田恆存・・・)について、名前くらいは聞いたことがあるが、それ以上の知識がほとんどなかったことだろう。

保守主義は、進歩主義あるいはリベラルといった先立つ思想や政治姿勢に対立するものとして生まれるものである。したがって対立する思想や政治勢力が強ければ、それに対抗して保守主義も強く現れる。逆に、対立する勢力が弱ければ、保守主義も弱まる。つまり主体的に生まれ存続する思想ではない、ということらしい。

したがって、歴史的な背景が異なる国では、保守主義が意味するところも異なってくる。
イギリス、フランス、アメリカ、そして日本。各国に固有の条件を背景に、保守主義も「微妙に」というより「まったく」別ものになる。
とりわけ日本では、伊藤博文の時から、何を「保守」するのかが一度も共有されることなく今日に至っているということらしい。
一読での理解はせいぜいこのくらいかな。