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u1row's blog

作曲、演奏、読書、アプリ制作・・・、生きた証を日々更新

『歴史を考えるヒント / 網野善彦』読了

日本の国名が決まったのは清御原令が施行された689年という見方が有力らしい。
百姓は元来、必ずしも農民を意味する語ではなく、あらゆる職業の人々という意味なんだとか。
江戸時代の身分別の人口では農民が8割を占めたと教わったが、百姓が農民とは限らないとなるとその比率も変わってくる可能性がある。
被差別民とされる人々についての考察が興味深かった。
もともとは神仏の直属民として恐れられていた人々が、中世、近世と時代を下っていくうちに差別されるようになったのだとか。
中世以前は「賤視されていたと言うより畏怖されていたと考えるべきだ」という。

マーケティングを扱うようになるまで商学は経済学に比べてあか抜けない学問だったというような話を聞いたことがある。
この本では逆に「西欧の言葉の翻訳語を使う経済学部に対して、実務的な言葉や商業用語が翻訳語ではないということは、江戸時代の社会が商業取引に関しては極めて高度な発達を遂げていたことを示している」と書かれていた。
などなど「ヒント」というタイトルにふさわしい面白い本だった。