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u1row's blog

作曲、演奏、読書、アプリ制作・・・、生きた証を日々更新

『羊の歌 / 加藤周一』読了

幼少期から終戦までの自身の回想録。
世の中の出来事、とりわけ政治が関わることとの距離の取り方に親しみを感じた。
決して無関心なのではなく、むしろ強い関心をもっているために、かえって傍観者のような立ち位置で対象を観察する。
大人の言葉を習得する前の子どもの態度と同じなのかもしれない。
これには続編があるそうだが、青年期を経て大人の言葉を習得して以降の著者は、少し違っているのかもしれない。
きっと自分は、いつまでも子どもみたいなところがあるから、思春期、青年時代の著者の感性にしっくりくるものを感じたのだろう。
おもしろい話ばかりだが、横光利一が著者を含む駒場の学生たちとの座談会でやりこめられたエピソードがとりわけ興味深かった。