u1row's blog

作曲、演奏、読書、アプリ制作・・・、生きた証を日々更新

無策に泣く

帰りの京急で、ふだんはあまりしないのだが、網棚の上にカバンを置いてみた。
少し大きめの重たいカバンをグイッと持ち上げて、網棚に向けて斜め上に押し出すように腕を伸ばす。その時、カバンと一緒に網棚の前のつり革も押し上げていたのだが、カバンに隠れて見えなかった。カバンを置いた瞬間、一緒に押されていたつり革が勢いをつけたブランコのようにこっちに戻ってきて、オレのおでこをクリーンヒット。
「コーン」ときれいな音が響いた。独り言が得意なのも災いして「あイタ」とまあまあの音量で漏らしてしまった。
隣にいた2人組の女性が、それまでしゃべってたのに急に黙って、俯き加減に手で顔を覆う。ついでに肩が小刻みに震えていた。

それなりにオッサンになったせいか、ちっとも恥ずかしくなくって、むしろもっと笑わせたい気分になった。
ところが、やはり素人にはハプニングは単発のハプニング以上のものにはならない。
実際にするかどうか別にして、こんな時にさらにおもしろくする方法を考えてみたがなかなか難しい。

・カバンを下ろそうとしてもう1回ヒットする
→手前に引き下ろすからヒットしないだろう
・鼻血が出て止まらなくなる
→ヒットした瞬間がいいが難しい。あと正面から見ないとわかりにくい
・のれんをかき分けるように、つり革を横にはらいのけてカバンを下ろす。つり革が戻ってきて側頭部をヒット。
→つり革はそんなに長くないし、意外とカタイので横にはらっても、のれんのようには見えない。

結局、「あイタ」のあとは何ごともなかったように文庫本を読んで過ごしたが、
内心、自分の無策に泣いた。