二人とも1935年生まれ。2000年、2001年の対談だから65歳のときのものだけど、もともと旧知の仲だそうで、前置き的なくだりなく好きなことをどんどん話している。
小沢征爾の話のなかでは、武満徹を「星の王子様みたい」と喩えているのがおもしろかった。「居なくなったのは悲しいけれども、存在は全然いなくならない」という風に感じられるのだとか。
大江健三郎の話は、自身の回想もおもしろかったが、若い才能のある作家について「才能のあるだけの動物みたいな」「まだ人間になっていない」者が見込みがある、と言っているところが印象に残った。