u1row's blog

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『音楽力 / 日野原重明・湯川れい子』読了

ことばが情報伝達の手段である限り、既知の話より未知の話の方が価値が高いに決まっている。
ところが、人の語りに関しては、未知の話をしているからといって必ず訴求力が高まるわけではなく、知ってる話をしているのに、なんならオチまでわかってるのに、聞き入ってしまうこともある。

日野原先生が音楽の力・効用について語っている。
なんにも目新しい話はない。
「よく言われてるよな」「そりゃそうだろう」という話ばっかりなんだけど、「なるほど、やっぱりそうなのか」と素直に読んで、素直に感心した。
一方、共著の湯川さん。言わずとしれた音楽評論家。
日野原先生の文章と同じように、素直な気持ちで読み始めたのに、ページをめくるたびに「カチン」とくるところがあって、個人的な好悪は全くないんだけど、悪いけど猛スピードで読み飛ばした。

何が気に食わなかったのかが気になって、考えてみた。
おそらく「決めつけ」と「押しつけ」に辟易したんだと思う。
現代社会は病んでいるという決めつけ、
音楽は感性を豊かにするという決めつけ、
お年寄りと子どもは共生すべきという押しつけ、
などなど。
実際には、日野原先生も同じことを言ってるんだけど、なぜか伝わり方が違う。
ま、これもオレの主観でしかないから、正反対の感じ方をする人もいるのだろうけど。


『音楽力』というタイトルなのに「ことばの力・語りの力」について考えさせられた。

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