u1row's blog

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『自閉症の僕が飛び跳ねる理由 / 東田直樹』 読了

昨日の新幹線で読んだ本、その1

 

アゴがはずれるくらい驚いた。
今年読んだものの中では、『アウシュビッツの音楽隊 / シモン・ラックス ルネ・クーディー』以来の感動。「感動」というのは、同情や涙をさそうという意味ではなくて、誠実な言葉に対する畏れのような気持ちかな。

自閉症の子ども(少なくとも著者)には、世界がどのように見え、感じられ、切り取られているのかが、彼自身の言葉で!綴られている。

「どうして上手く会話できないのですか?」に対して
「僕も話せないのはなぜだろうとずっと不思議に思っていました。話したいことは話せず、関係のない言葉は、どんどん勝手に口から出てしまうからです。・・・」

「体に触られるのは嫌ですか?」に対して
「体に触られるということは、自分でもコントロールできない体を他の人が扱うという、自分が自分で無くなる恐怖があります。・・・」

「どうして目を見て話さないのですか?」に対して
「みんなにはきっと、下を向いているとか、相手の後ろを見ていると思われたのでしょう。僕らが見ているものは、人の声なのです。(中略)僕がずっと困っているのは、目を見ていれば相手の話をちゃんと聞いていると、みんなが思い込んでいることです。」

「あなたの話す言葉をよく聞いていればいいですか?」に対して
「言葉を話せるようになりさえすれば、自分の気持ちを相手に伝えられると思い込んでいませんか?その思い込みのために、僕らはますます自分を閉じ込めてしまっているのです。」

これはきっと自閉症に限ったことでなく、世渡りが苦手だという自覚のある人なら、たいていうなずくような話じゃないかと思う。読んでいるうちに、自分のことを見透かされているような気すらして、それが「畏れ」の感覚につながったのだろう。

 

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