u1row's blog

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『日本人はなぜ「さよなら」と別れるのか / 竹内整一』読了

須賀敦子さんのエッセイで、「さよなら」というのは「そうならなければならないなら」と「あるがままに受け入れる」態度を反映したことばであることを知った。
正確には、アン・リンドバーグが「さよなら」という日本語の含意に感動し「このようなうつくしい別れの言葉を知らない」と綴ったことを須賀さんがとりあげた文章だった。


この本では、須賀さんやアンリンドバーグの解釈も紹介されているが、その他にも「さよなら」という言葉の含意に言及した文筆家、宗教者、哲学者などが取り上げられていて楽しめた。
「そうであるならば」というのは、過去を踏まえて現在を総括することばである。さらにそこには未来への志向も含まれているとして、日本人の「今」の捉え方を掘り下げていくところがとても興味深かった。

たくさん出てくる引用は、ハッとさせられるものが多かったが、面白かったのは

 この世をば どりゃおいとまに 線香と ともにつひには 灰左様なら

十返舎一九の辞世の歌と言われているものだとか。

 

Amazon.co.jp: 日本人はなぜ「さようなら」と別れるのか (ちくま新書): 竹内 整一: 本