u1row's blog

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読み聞かせ、芥川龍之介の短編

ここ数日、図書館で借りてきた芥川龍之介の子ども向け短編集を、娘が寝る前に読み聞かせしている。
短編だし、挿し絵もルビも付いているからと、軽い気持ちで読みはじめたが意外と難しくって苦戦。

 

芋粥」は、子どもにもわかるキャッチーな設定ではじまるが、基本言葉遣いは難しいし、内容的には中年向けの話のように思われた。
「みかん」は、横須賀が舞台になっていて、その点ではうちの子にも身近に感じられたみたいだけど、内容は子どもが理解するようなものじゃない気がした。

 

が、オレが思う「理解」とはまったく違う次元で、子どもには子どもの承知のしかた、感じ取り方があるのだろうから、「わかりっこない」と決めつけてしまうのはいけないんだろう。

 

たとえば、「みかん」では、むすめが汽車から身を乗り出して、弟たちにみかんを放り投げるシーンがとても印象的だったが、これはこのむすめが直面している「これから奉公先におもむく」という現実を理解していなくても、さらにはこの短編の文脈と無関係にこのシーンだけを切り抜いても、やっぱりとても「印象的」であることには違いないように思う。

 

夕暮れ時に汽車の窓から放たれたみかんの映像だけが心に残っていたとしても、それ自体が派生的に何か別のイマジネーションを喚起することもあるかもしれないし、ずっと後になって、これを読み返した時により重層的に理解することにつながるかもしれない。

明日は「白」を読む予定。