u1row's blog

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『ロバート・キャパの謎』読了

スペイン内戦の一場面、共和国軍の兵士がフランコ軍の縦断に倒れるシーンを激写したとされる『崩れ落ちる兵士』。

しかし、この写真には様々な疑惑がある。最近の研究でいくつかの疑惑が解明され、この写真にまつわるウソが次第に明確になってきたという。

 

ロバート・キャパという名前自体、本名ではなく、写真家として売り出すためにつけられた名前だと言う。
一緒に写真家として活動していた恋人ゲルダ・タローが、いわばプロデューサーとして「ロバート・キャパ」というキャラクターを生み育てたというのが真実だったようだ。
2人を一躍有名にしたのが『崩れ落ちる兵士』。
でも、それは演出されたウソ(意図せぬ事故だった可能性もあるが)だった。
その後、まもなくしてゲルダ・タローは亡くなる。
ロバート・キャパは、身近な人には苦しい心境を吐露したこともあったようだが、はっきりと顛末を語ったわけではなく、結局、最期まで写真の真実は明かさなかったらしい。

 

明かせない真実を背負ってしまった苦悩は、はたしてどれくらい重たいものだっただろう?

 

小さくはなかったとは思うが、そんなに大きくもなかったかも・・・
というのは、
そもそも「戦場カメラマンというキャラを演じていた」ということだから、
そのキャラが生み出した作品が真実かどうかは、本人にとってそれほど大きな問題ではなかったかも知れない。

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