u1row's blog

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『バタイユ入門 / 酒井健』読了

入門書にも関わらず、門戸は最後まで開かず。

本文中の言葉ではないので、全然違っているかもしれないが、
こんな感じかな・・・というのを書き留めておく。

「快・不快」「善・悪」「正・誤」を、直線上に配置して「正(+)・負(-)」の関係として捉えている限り、「聖なるもの」に触れることはできない。

「おもいっきり快」と「おもいっきり不快」は、振れ幅の大きさという点で共通している。「おもいっきり善」と「おもいっきり悪」も同じ。
大きな振れ幅を生み出す「力」を見つけるための思索と放蕩を貫いた人だった・・・のかな?

その他、興味深かったところ。
両親はキリスト教徒ではなかったが、本人の意志でキリスト教徒になった。その後、信仰をすてて無神論者に。

「笑いが啓示であり、世界の深奥を開いて見せてくれるということを」
今まで真面目に信じていた神が、その真面目さ故に、ある瞬間に逆に滑稽なものに変化して見えて笑いを誘う。

まるで喜劇論のよう

おぞましいもの、醜悪なものに目を開くように促し、
アウシュヴィッツについて
「尻込みして見ようとしないものはほとんど人間とは言えない。見ようとしない者は、自分の何たるかを知らずにいることを根本条件として選択したのだ」と述べている。

無神論者としての発言が、結果として人道主義者の発言のようにも聞こえる。

 

Yuichirou Nagai http://www.amazon.co.jp/バタイユ入門-ちくま新書-酒井-健/dp/4480056815