u1row's blog

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『ハーレムの熱い日々 / 吉田ルイ子』読了

1962年から71年までの多くをニューヨークのハーレムで過ごした筆者。
はじめはジャーナリズムを学ぶ学生として、のちにフォトジャーナリストとして、ハーレムに住む黒人たちを撮り続けた。

ブラック・ムスリムの写真やキング牧師暗殺の翌日に撮られたというあるバーでの写真のように、結果的に政治や歴史と接点をもった写真もあるけど、ハーレムの人たちのありのままを撮りたいという衝動が原動力であり続けたのだろう。
文章も率直で、筆者が目にして感じたことがストレートに伝わってきた。

ハーレムに住むようになって間もない頃に、たまたますれ違ったというセロニアスモンクの描写がとても印象深かった。

セロニアス・モンクは猫と一緒に、小ぎたない路地の奥にあるがたぴしアパートに住んでいた。彼はいつもフェルトの山高帽をかぶり、下をむいて歩いている。ちょっと顔を上げた時、その鋭い視線が私の心臓を突きぬけるかと思ったほど正直な目だった。」

この目は、ハーレムだとか黒人だとか、そういったものを超越した目だと思うのだが、それはこの本の主題とはちがうよね。

http://www.amazon.co.jp/ハーレムの熱い日々-講談社文庫-10-1-吉田-ルイ子/dp/4061340999
ハーレムの熱い日々 (講談社文庫 よ 10-1)
ハーレムの熱い日々 (講談社文庫 よ 10-1)