u1row's blog

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『ピカソの祈り / 柏倉康夫』読了

ゲルニカがどうやって生まれたのか、
ピカソ自身の絵の変遷と当時のスペインを政情の両面から丁寧に解説してくれている。
1937年、パリ万国博覧会のスペイン館に展示されたゲルニカ
国力を誇示しようとするドイツ館やソビエト館の圧倒的な迫力に比べるとスペイン館はかなり地味だったようだが、...
ゲルニカの存在感はやはり圧倒的なものがあったらしい。

ピカソ自身の言葉
「私は戦争を描かなかった。なぜなら私は写真家のように、なにかを見つけに出かける類いの絵描きではない。ただ私の描いた絵の中に、戦争が入っていることを私を疑わない。歴史家は後になっておそらく、私の画風が戦争の影響で変化したことを指摘するだろう。私自身としてはなんとも言えない」
これに感動した。

戦争の悲惨さを告発するというならば絵である必然性はない。
それに、人類はこのあとゲルニカの惨状に劣らぬ、あるいはそれ以上の惨禍をたくさん経験する。
ゲルニカの空爆を凌ぐ惨禍があるということは、ピカソのゲルニカの価値を減じるものじゃないだろう。
悲惨さ比べをしているわけではないのだから。

http://www.amazon.co.jp/ピカソの祈り―名画%E3%80%88ゲルニカ〉の誕生から帰郷まで-小学館ライブラリー-120-柏倉-康夫/dp/4094601201
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