u1row's blog

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『ホラー小説でめぐる「現代文学論」 / 高橋敏夫』

昨日と今日と電車で読んだ本。
1993年を日本のホラー元年として、
それ以降次々に生まれるホラーの傑作とこのジャンル自体の進化は、
閉塞し、内側から壊れる社会・世界の動向と呼応したものだと見なす。

また、この時期から、解決することを前提としたミステリーから、
「解決不可能性による内破」を描くホラー小説へと主役が変わったという。

たしかに、歪んだものやひずんだものをつつみ隠そうとする力は、
権威や権力のごとく高圧的で差別的なものだと思う。
ホラーと言われるものは、本当はとても身近にあるはずの「歪みやひずみ」をありのままに描いているだけなのかもしれない。
だったら、なぜ不快感や恐怖心を煽るような描き方をする必要があるのか。
それは、つつみ隠そうとする力に対する抗いが、そのように表現されているということだろうか。

それにしても、
ミステリーの時代はすでに終わっていたとは知らなかった。
だったらホラーも読もうかとも思ったけど、
この本が出て既に5年以上たち、震災・原発事故を経てるわけで、
もうホラーの次の時代になってるかも。
最近になってミステリーを読み始めたオレは、
ある意味、周回遅れで世の先頭に躍り出たような感じになってないかな?
なんのこっちゃ・・・

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