u1row's blog

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『東洋思想 / 梅原猛・後藤康男編著』

日中あわせて15人の学者、思想家、実業家などが、「東洋(東方)思想」をテーマに寄稿した文章をまとめたもの。
1997年発行で、やや話題が古いと感じるところもあったけど、アジア的なもの、とりわけ、日本と中国と韓国に共通する文化的特質や背景となる思想について書かれているところが面白かった。

日本人が思う、日本的なもの、日本人の独自性は、どのくらい本当に日本的で日本独自のものなのか。
中には、アジア全体に共通してみられるものを、「西洋的ではない」という理由だけで「日本的」だと思い込んでいるものもあるんじゃないかな。

なんて漠然と思いつつ、別にそのことを深く調べたり勉強したりしたこともないのだが、この本を読むと、少なくとも思想的な部分では、日本的なものの多くはアジア的なものに内包されるんじゃないかな、という風に感じられた。

それでもなお、いかなるアジア的なものとも相容れない、本当に日本的なものというのを浮かび上がらせるのも面白いだろうなと思う一方、

ふと考えたのは、
「アジア的なものを他国と共有する日本」と「どのアジアの国とも異なっている日本」と、世界の国々に向けて発信するとき、どちらの方が多くの人の心をつかむことができるだろう?

もちろん誰に向けて、どういう目的で発信するかによって違ってくるだろうが、
この2つの観点を両方とも持って、上手にそれぞれの観点の強みをブレンドすれば、強力な発信力が備わるんじゃないかな。

似たような立場にある国は?
と考えて思い浮かんだのはブラジル!

ブラジルはおもしろい。
南米最大の国で、南米で唯一ポルトガル語を話す国。
ブラジル的なものの多くは、南米的なものに内包されるだろうが、
同時に他の南米の国とは根本的に相容れないものも確かに持っている。

このあいだ読んだ『逆さまの地球儀 / 和田昌親』には、
特定の国とベタベタするのではなく、多くの国と等距離の関係を築くのがブラジル外交の強さの秘訣、と書いてあった。
似た境遇の国として見ならうべき姿勢じゃないかなと思う。

http://www.amazon.co.jp/東洋思想の知恵―地球と人類を救う-梅原-猛/dp/4569554520