u1row's blog

作曲、演奏、読書、アプリ制作・・・、生きた証を日々更新

『むかし僕が死んだ家 / 東野圭吾』

主人公の消された記憶をたどって、山中にあるナゾの廃屋に忍び込む。
解き明かされる廃屋のナゾ、よみがえる主人公の記憶、最後まで緊張感が途切れることなく一気に読めた。
作中の廃屋を頭に描きながら、自分の記憶にある2つの「家」を同時に思い出した。

ひとつは実家。学生になったのを機に実家を離れたのと、ある時期疎遠にしていたこともあって、実家はタイムカプセルのようなところがある。
何がどこにあるか、スミからスミまで知っている。
でも「知っている」のはかつての自分であって、現在の知覚とはずいぶん隔たりがある。という不思議な感じ。

もうひとつは、とある廃屋に入った時のこと。
迷路のような屋内を探索したのだが、
記憶自体が、夢の中みたいにモヤがかかっている。
その時に手に取ったものを今も保管している。

主がいなくなってもたち続ける建築物は、それ自体がとてもミステリアスなものなのだと思う。
ミステリーにはもってこいのテーマなのかも。

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