u1row's blog

作曲、演奏、読書、アプリ制作・・・、生きた証を日々更新

新しいマイケルジャクソンの教科書 / 西寺郷太

突然の雪で、お出かけする予定を変更して
家でゆっくり読書

結局『新しいマイケルジャクソンの教科書』を読了。

『スリラー』の完成までは、常人が経験しないような葛藤も、
すべて前進するための原動力に変えられていた。
その分、読んでいてもワクワクするしサクサク読める。

でも『Bad』以降、
特に「少年虐待疑惑」でゴシップメディアの餌食になってからの記述は、読んでいるだけで暗い気持ちになる。

「出るクイは打たれる」というのは日本の悪しき風潮のように言われるけど、マイケルへのバッシングを見る限り、アメリカも同じじゃないか。

日本の場合は、「嫉妬」や「ねたみ」に、「きずな」なんて言葉で美化された、薄っぺらい共感や連帯意識が加わって、クイは「陰湿に」打たれるのに対して、
アメリカの場合は、出ているクイに有象無象が群がり、ゆすったりたかったりして、クイは「露骨に」打たれるって感じかな。

少年虐待疑惑については完全無罪判決が出ているのだが、一度向けられた疑惑の目は簡単にはぬぐい去れない。
そもそも、そんな疑惑の真偽は、彼のつくり上げた作品の価値とは全く無関係のはずなんだけどね。

『Bad』以降、20数年でたった3作しかつくれなかった原因のひとつが、この疑惑とそれを晴らすための裁判だったというのを読むと、「それも含めて彼の人生」と言ってしまうにはあまりにかわいそうだし、音楽にとっても大きな損失だったんじゃないかと思った。

http://www.amazon.co.jp/新しいマイケル・ジャクソン」の教科書-新潮文庫-西寺-郷太/dp/4101362610